2024 年 12 月 28 日
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私はいま体調を崩している。おそらく、コロナかインフルだと思う。どちらのワクチンも 11 月に打っているので、軽症で済んでいると見ている。近くの医療機関は待ち時間が 2 時間以上と非常に混んでいて、医師にかかれない状況になっている。ただでさえ少ない発熱外来でそのくらい待っていると、近くの人からもう片方の病気をもらってしまうのではないかと思えて、医師にかかるのは断念した。仕方がないので、保険組合の補助で購入した市販薬を飲んで寝ている。
こういう状況なので、軽めの話題として、『【推しの子】』が完結したことについて、書く。
私は普段、漫画を読まない。最近はビデオゲームをやる時間を捻出するだけで精一杯で、実はアニメすら見ていない。私の職場ではたくさんの人がかなり多くの量のアニメを見ているが、私はその中に入っていくことすらできていない。
そういう私が、なぜ『【推しの子】』だけはきちんと追えていたのかを、まず述べる。
『【推しの子】』の作画担当の横槍メンゴさんを認識したのは、10 年以上前のことである。そのきっかけは、メンゴさんの出世作であるところの『クズの本懐』である。
ある日、私の友人が「あなたはこれが好きだと思う」と言って、『クズの本懐』をおすすめしてきた。えっちゃんが、友人である花火のことを好きだけれども、花火は麦とお付き合いをしているため、その気持ちを表に出せないでいる。えっちゃんは花火との友情を壊したくないため、想いを告げられないという点が私の好みと合ってるのではないかという理由で、勧めてきた。それがきっかけで、完結まで全部追うことになった。
実際の私は別にそういう好みがはっきりとあるわけではない(むしろなぜそういう理由で勧めてきたのか本人にもわからない)が、私の周りの人は私の好みを非常に大事にしてくれるので、こういうことがよく起きる。横槍メンゴさんは、感性が非常に強い人だという印象をこの頃から持っている。
私が読み始めた当時、『クズの本懐』の最も重要な伏線であるところの茜先生の本性については、作中ではっきりとは明かされていないタイミングであった。このタイミングで、私に『クズの本懐』をおすすめしてきた人は、才能にあふれている。その後『クズの本懐』はノイタミナ枠でアニメ化され、ヒット作となった。
『【推しの子】』の原作担当の赤坂アカさんを認識したのは、『かぐや様は告らせたい』である。アニメを見るたびに笑えている。「しょきしょきしょきしょき」 の動画はいろいろな人におすすめしている。
こういうわけだから、『【推しの子】』は連載が開始された段階から認識している。単行本 1 巻が発売された後は、単行本が出るたびにまとめて読むようにしている。
『【推しの子】』が、2023 年の TV アニメ化後、大ヒットしたことは言うまでもないであろう。ここ 2 年で日本経済新聞に「【」や「】」の文字が出てきたら、ほぼすべて『【推しの子】』のことであったように思う。最終的に、ソニーがカドカワを買収することを検討する一つの鍵になったであろうことは、報道されている通りである。『【推しの子】』の主題歌も大ヒットして、紅白歌合戦出場は当たり前で、それどころか YOASOBI が日米首脳の公式晩餐会に招待される、などという状況になるとは、2020 年の私に言っても微塵も信じられなかったであろう。
最終巻の感想も、ネタバレしない程度に書いておく。
おおよそ、理想的な終わり方だったのではないかと思う。過度にメッセージ性に走らず、終わるべき終わり方をしている。
重曹ちゃんにとっては、非常にかわいそうな終わり方になっている。全く救いようがない。かなはこの作品で 1 つも罪を犯していない稀有な存在なので、後味が悪いのは否めない。この部分が、批判につながっているように思う。
あかねは、むしろこれでよかったのではないか。どこまでも堕ちていくあかねを、読者の大半は見たくはないだろうからだ。あかねを適切に置いていけたことは、適切だったと思う。
ルビーは、とても難しいところである。アクアの本心がルビーの中でどのように消化されていくかという部分が重要だが、少ない終盤のページ数で、説得力があるような話を盛り込むのは至難の業である。
最終巻自体、複雑なナラティブ要素が多く、容易な理解が阻害されていたように思う。アニメで描写が補われることが重要であろう。
これまでの経緯を含めて『【推しの子】』への感想を書いた。今日の日記はこれで終わりとする。