2024 年 12 月 6 日
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今日は FAQ を書きます。実際に質問されたことに対して、回答を述べます。
YouTube でビデオゲームの動画を出していることについて
まだこのサイトのプロフィールの更新が間に合っていませんが、最近は YouTube で動画を出しています。バズらないように、サムネイルもプレイ動画も無加工で、ひっそりと出しています。収益化されていませんし、その予定もありません。
難しいプレイにチャレンジしてきました。以下の実績が定着しています。
- 『崩壊:スターレイル』
- 裏庭 12 段階目 0 ラウンドクリア
- 虚構叙事 4 段階目 80,000 点満点
- 末日の虚栄 4 段階目 7,700 点以上(1 ラウンド以内に相当)
- 『ゼンレスゾーンゼロ』
- 激変ノード 第 7 防衛戦 ノーダメージクリア
- 『崩壊 3rd』
- β版 先行プレイ動画。主に、新キャラの古の楽園 終末クリア動画。これは、機会をいただいた際に実施しています。
このうち、名残惜しいですが、 『崩壊:スターレイル』の動画は、現在の Ver.2.8 で打ち切りとさせていただきます。 その理由を述べます。
『崩壊:スターレイル』では、どこまで課金して、どこまで引けば良い難易度になるか、私自身よくわかっていないことが問題点です。より正確に言うと、キャラクターの性能が完全に明らかになった段階で、どこまで凸を追えばよいかは判断がつきます。ただし、それを事前に確定させることができないというところに難点があります。年間の予算がわからないというところに、問題があります。
比較のため、『ゼンレスゾーンゼロ』の話をします。こちらは、非常にわかりやすい方針を立てることができます。私は限定 S 級エージェントを無凸で引き、モチーフ音動機も 1 枚引くという方針を採用しています。『ゼンレスゾーンゼロ』は 1 凸がかなり強力なように調整されています。単にエージェントのパラメータが上がるだけではなく、より簡便なアクションを提供するように、親切設計になっています。
アクションゲームの言葉でいうと NORMAL (無凸)の難易度を EASY (1 凸)に下げることに相当すると考えています。私はアクションゲームを NORMAL でプレイするのが好みなので、今後も限定 S 級エージェントを無凸、モチーフ音動機は 1 枚引くという方針を継続します。今のところこれで「激変ノード 第7防衛戦 ノーダメージクリア」は Ver.1.1 以降達成できています(録画できていない場合もありますが)。
しかし、『崩壊:スターレイル』では、同じような明確な方針を立てることが困難です。コマンドバトル RPG ですので、ステータスを一定以上盛るか、遺物を一定以上厳選しないと、上述の動画のようなプレイを達成するのは困難です。特に Ver.2.7 の裏庭と末日の虚栄は、明らかに難化している状況です。
このため、一定の課金が必要となります。今後も新キャラを全員十分に育てていれば、それは楽しくて仕方がないことです。しかし、年間の必要額が予測できないのは、私の金銭管理のポリシーに反します。このまま動画の投稿を続けると、やがて SNS 映えのために、課金するようになりそうです。一般的に、「映え」のためにお金を使う行為は、後悔する結果になることが多いものです。 SNS 映えするような動画が取れなくても、『崩壊:スターレイル』は楽しくやり尽くせます。
以上の理由から、『崩壊:スターレイル』については Ver.3.0 以降は動画投稿を控えさせていただきます。ただし、今後もゲームは継続します。『ゼンレスゾーンゼロ』は引き続き投稿する予定ですし、『崩壊 3rd』はβテストに当選した場合は、運営からの推奨どおり、動画を投稿していきます。
ビデオゲームのプレイは、幼い頃から私に許された数少ない活動の一つです。それは今でも変わらず、私にとって大切な時間の使い方の一つとなっています。これからも、自分なりのペースで楽しんでいきたいと思います。
なぜ海外にいかないか?
大きく 3 つの理由があります。
1. 自分の仕事に集中するため
日本ではクレジットカードを使うことにさほど苦労がありません。正しい金額が請求されますし、正しい商品が送られてきます。不具合のある商品ならば、迅速に返品・交換手続きが可能です。しかし、海外に行くとそうはいきません。私は今までクレジットカード会社に異議申し立て手続きをしたことが 2 回あります。どちらも海外の小売店との取引に関するものでした。それらの小売店は、社会的には相当な地位を占めているような組織でした。ご存じの方もいらっしゃる通り、異議申し立て手続きは、相当なレベルまで不誠実な対応をされないとできません。ものを買うだけでも、低くない確率で困難に遭うなら、人生を有意義に使えるとは言えないでしょう。
コロナパンデミックも契機になりました。他国の批判をするのが目的ではないので詳細は省きますが、あのときほど、日本にいてよかったと思ったことはありません。研究ならどの国でもできますが、命を守るには自助努力だけでは足りません。
2. 差別にかかわりたくないから
ロシアがウクライナを侵略していることは、断じて許してはならないし、成功させてもいけないと考えております。 私は 2014 年のクリミア併合からこのことを言い続けています。北米や多くの欧州の国は、このことで一致しています。しかしそういう国が、パレスチナの状況について同様の議論ができているかというと、そうではありません。途端にトーンが落ちています。
この動画で話しているサンダースは、極左に分類される政治家です。サンダースも相当言葉を選びながらこの話をしていると推測しますが、事実を並び立てただけの言説を、極左に分類される人しかろくに言えないという北米や欧州社会の裏側を想定すると、恐ろしく感じます。
そういう場所で、何かのきっかけで、日本出身の私に矛先が向くのではないかと想像すると、苦労が絶えないだろうと考えます。
隣国を将来侵略するという野心を隠さず、国民の人権を尊重せず、更に少数民族を虐待している国もあります。また、過去たくさんの日本人を拉致し、核武装をしてミサイルを発射し、他国の戦場に戦士を派遣している国もあります。また、世界の対立を利用し、自国の利益に結びつけようと振る舞う国もあります。
確かに日本でも、暴行や名誉毀損といった差別は発生しています。私も昔は、高校までは底辺地方と、東大数理のような底辺社会にいたので、よくわかります。しかし、そういった問題は私の現在の環境とは無縁です。現在の会社では一度も不快な思いをしたことがないことが、そのことを示す端的な証拠です。
3. 自分の時間を切り売りして働かなくてもよいから
私は、健康上の理由から人より長い時間を労働に費やすことができません。学生時代から体調管理には苦労があり、実際に留年も経験しました。現職についたあとも、倒れたことがありますし、入院したこともあります。人間ドックを毎年受けているので、現在の健康状態もはっきりと把握しています。また、父母の家系から、どのような因子に注意しなければならないかもわかっております。
そういう私を、会社は批判するのではなく、全力でサポートしてくださいます。例えば、会社の方のご配慮もあり、基本的には在宅勤務で過ごしています。実力主義の会社なので、挙げた成果で判定してくださいます。もっと働けと言われたことはありません。私は自分の好きなことだけやっていればよいという状況です。一方で、外資系企業や外国のオフィスだと、今よりずっと長く働く必要があります。
結論
このように、余計な苦労を避けるためには、日本にいるのが最善であると私は結論づけています。
「日本の大企業に所属するということは、沈みゆくタイタニック号で、特等席に座っているようなものだ」という話があります。この例えで言わんとしていることはわかります。しかし、この比喩は必ずしも適切ではありません。 乗組員には、船を、より良い航路へと導いていける可能性があります。
タイタニック号から脱出した結果、パンデミックで命を危険にさらし、買い物も満足にできず、差別で嫌な思いをするのだったら、この船を沈没から救い、さらに良いものに変えていく方が、ずっと建設的ではないでしょうか。
大学にいつ戻るか?
私は今のところ、大学に戻りたいとは全く思いません。 私にとっては、大学で研究をするより、民間企業で研究をするほうが、ずっと幸せでいられます。できることなら 70 歳近くになるであろう引退の日まで、金融資本市場に奉仕し続けたいと考えております。
以前、私にとっての民間企業と大学の比較を書きました。そこで MathSciNet が使えるという利点を挙げました。しかし、よく考えると、本当に本当に MathSciNet が必要ならば、転職せずとも、自分の給与で利用料を払えばいいだけの話です。金額を調べましたが、法人を設立し維持する費用をあわせても、転職するほうが損であるという結論が出ます。
私がここまで大学を避けているのは、大学院での経験が大きく影響しています。大学院時代の研究環境は、理想的なものではありませんでした。特に、人間関係の面で多くの課題がありました。これが、私が数学の研究者としてのキャリアを大学院にいながらにして方向転換した最大の理由です。
しかし、そういった経験があったからこそ、より良い環境で研究活動を続けることの重要性を認識できています。好きな研究開発ができるならば、それは最上の幸せです。
注釈をつけておきます。今の職になってからも、大学の先生方とは交流があり、お世話になっております。私が今認識している限り、大学の先生方は立派な方だと感じます。研究室を主催し、学生を導き、研究成果を挙げていく。「職業に貴賎があるのではない。同じ職業の中に貴賤がある」という言葉を思い出します。
一方で、 今後、私が大学に戻る可能性も、一応は想定しています。 現在の私の職位は、管理職、ひいては、経営層の意向によって保証されています。今後、万が一、その中に適切でない判断をする人が現れた場合は、前提が崩れます。例えば「研究開発の人員を縮小して、既存事業に全資源を集中させ、他社を出し抜くんだ」ということになった場合は、私は遠からず職を失うことになります。その場合は、大学に戻ることも、選択肢の一つとして考慮することになるでしょう。
専門分野は何か?
私もうまく答えることができません。会社を稼がせる研究であれば、どんな分野でも私の研究対象となりうる というのが最も正確な答えです。
どんな分野でもなりうると述べましたが、実際には以下のように絞ることができます。
1. 興味の観点から
私の興味のある分野である必要があります。私が好きなものは、自然が関わっておらず、人間味のないものです。具体的には、以下の分野に絞られます。
- 数学
- 情報科学
- ファイナンス
2. ビジネスの観点から
会社を稼がせることが必須です。これは、多くの人が想像するよりもずっと精密な意味を持ちます。
確かに、「実用」「応用」などの言葉で括られて、注目されている分野はあります。しかし重要なのは、会社が実際に収益を上げられるかどうかです。「あなたの研究成果により、会社は何円稼ぐことができますか」という問いに対し、正の数を示せねばなりません。さらに、その数値に実務の方々が同意できることが重要です。つまり、ビジネスとして成功する必要があります。
この点で、学術論文と実際のビジネスの現場には、大きな隔たりがあります。科研費を獲得し、アカデミックポジションを得るならば、学術界の人々だけを説得できれば十分かもしれません。しかし、私は「ビジネスは専門外」と言って逃げることはできません。ビジネス上の制約を発明の源とすることが、最初の一歩となります。
3. 研究課題の設定の観点から
研究する者が自ら研究課題を設定することが、成功の鍵となります。つまり、私が研究課題を設定できるものを、研究対象とします。
ビジネスの専門家から「これが課題なので、研究で解決してほしい」と依頼されることもあります。しかし経験上、このようなアプローチでは、ビジネス上、成功しにくいことがわかってきました。一方、私が提案した研究成果を修正しながらビジネスに適用していく方法は、比較的高い成功率を示しています。まだまだ不十分ですが。
興味深いことに、アカデミアの研究者からも多少関心を持ってもらえることが、ビジネス上の成功の必要条件となっています。良質な学者には、一定の経営センスも備わっているということでしょう。ただし、十分条件ではありません。
そのため現在は、誰からも具体的な指示を受けていません。研究テーマを外部から示唆することは、どのステークホルダーにとってもメリットがないと理解されているためです。
結論
今後も私の専門分野は、拡大していく可能性が高いと考えています。会社からのさらなる支援、特に人的リソースの充実があれば、より多くの研究成果を世に出せると予測しています。一方で、時代の変化とともに、一部の分野からは撤退することもあるでしょう。
それでも、研究開発を継続するという私の姿勢は変わりません。会社に価値を提供し続けられる限り、研究を通じて収益に貢献していきたいと考えています。