私が持つ疾患について

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私を雇う段階で、疾患についてよく聞かれます。書いておいたほうがお互いのためだろうから書いておきます。

まず、一般論として、私には、自分の疾患について他人に対し隠蔽しておく権利がございます。たとえ雇用関係にあってもです。私は、今後も、この権利は留保します。しかし、私は以下の疾患を持つことをここで、明らかにしておくことにより、周りの方にご理解をいただいた方が、得だと考えております。そこでここで概要を書いておきます。現在のところ、私が認識している私の疾患は、以下で全てです。

睡眠障害

私は中規模の睡眠障害を持っています。寝たいときに眠れない、眠くならない。また、睡眠時間が長すぎる。その逆に、起床が早すぎて(早期覚醒)、起きているべき時間に睡眠になってしまう、という複雑で厄介なものです。

現在、医師の処方にしたがって睡眠薬を服用して睡眠をし、さらに日中にいくつかの薬を飲むことでコントロールを試みています。これらの薬の中には、誤って飲みすぎると致死量に達するものも含まれます。そうでないものも、割と劇薬だらけです。

現在はある程度のレベルでコントロールできています。ですから無理のないスケジュールで働き研究活動することは可能です。しかしそれでも早期覚醒による日中の睡眠を完全に予防することは難しいです。また、意図的に睡眠時間を短くしたり、早めたりするのは特に難しく、不規則なスケジュールには耐えられないかと思われます。

ですから、次の 3 点についてご配慮いただければ幸いです。

  • 私が日中意図せず寝てしまう場合、それは全ての場合で、怠惰で昼寝をしている訳ではありません。大きな音を出したり、痛覚を刺激するなど、物理的に起こそうとしても全く無駄です。できるだけ楽な体勢で寝られるようにしてください。また、私が突然体調不良になると打撃がある仕事は向いていないかもしれません。
  • 私が遅刻をする場合、それは殆どの場合、怠惰で遅刻している訳ではありません。寝すぎで正しい時刻に起きられなかった、または、昼寝をしてしまったかのどちらかです。その場合は大変失礼ですが、お許しください。私自身は、可能ならば、目的地付近に 1h 前に到着して指定時刻を待つことが多いです。
  • 私を継続的に雇用する場合、約 2 週間に 1 回、平日昼間にお医者さんの元へ通い、医師の処方に基づいて薬剤師に薬を出してもらう必要があります。これをできれば不利に取り扱わないで下さる場所で働きたいです。

花粉症

2 月末から 5 月上旬まで、花粉症が非常にひどいです。昨年のシーズンでは内服薬を試しましたが、上記の薬と飲み合わせが非常に悪く、良い薬が見つかりませんでした。ですので、現在は点鼻・点眼と、マスクや外着を駆使して対策をしています。

ですから、次の点についてご配慮いただければ幸いです。

  • 花粉症のシーズンに、風邪でもない私がくしゃみをして鼻をかむことはよくあります。また、非常にひどい時は目の炎症に耐えられず仕事ができなくなる可能性もあります。ご配慮いただければありがたいです。

聴覚障害

私は「静かな場所で小さな音を聞き取る」ことは問題なくできます。しかし「ガヤガヤした場所で普通の大きさの声が聞き取る」ことは普通の人より困難です。

例えばコンテストの懇親会のような場所だと、各々勝手に話をするものですが、ああいう場所で人の話を聞くのが少し困難です。しかし大きな声で言ってもらえれば、もちろん聞き取れます。

また、小さい音自体は聞き取れるので、例えば講義中に講師の先生が前で発表をしているときに、小声で話をされますと、講師の先生の声がうまく聞き取れなくなるケースもあります。私が発表者である場合も、おおよそ同じことがおきます。

ですから、次の 2 点についてご配慮いただければ幸いです。

  • 懇親会のように、色々な人が喋っている場所だと、うまく聞き取れない場合があります。その場合はもう一度聞き返します。私には悪気は全くないので、大きな声でもう一度おっしゃってください。
  • 講義中は、たとえ小声でも関係ない雑談をしないでください。私の講演中も同様です。私にとっては本当に大変な interrupt になります。どうかおやめください。

余談

私は数理科学研究科にいるときに、このことで「すみません聞こえませんでした。もう一度大きな声でおっしゃってくださいませんか?」と言ったら、ある先輩から 「聞こえなかっただって? お前のあだ名、今日から佐村河内守な」 と言われ、笑われました。近くにいたもう 1 人の先輩も、大笑いしていました。

その 2 人は今でも数学のアカデミアに助教または特任助教として存在しているようです。あえて数理科学研究科だとか数理解析研究所だとか、所属は申し上げませんが、とにかくアカデミアに止まっています。私からはこの出来事にはあえて論評を避けますが、そのようなものを見てどういう感想を私が抱いたかは皆さん想像がつくでしょう。

視覚について

私の視力は左右 0.02 を切っております。眼科医の処方に基づいてメガネを作り、それをかけております。こうすると視力は左右約 1.0 に矯正されます。私がするであろう多くの仕事はこれで問題ないでしょう。また、自動車免許も持っておりますが、視力検査で問題になったことはございません。

まだ遠い将来のことですが、私が長く生きる場合、おそらく老眼にもなるでしょう。近くもうまく見えなくなると思います。最近では遠近両用コンタクトも充実しているので心配はないとアドバイスを受けておりますが、その時はまたどうするか考えます。

対人関係について

私は、就職活動前に、臨床心理士の先生と、私の先天的な能力について、世界標準の詳しい検査をしました。問診も、適当なテストなんかとは比べ物にならないくらい正確で厳密なものを行いました。その当時の様子はこちらに書きました

その結果、私には残念ながら先天的に向いていない仕事があることがわかりました。 「対人関係が決定的に重要になる仕事は、しない方がよい」とアドバイスを受けております。

この点について、詳しい話をよく聞かれるので、もう少し詳しくお話しします。

私は同僚と協力して仕事をすることについては、ほとんどの場合、問題ありません。実際、今まで経験した通常の上下関係もうまくいっています。東京大学でも、先生、職員、先輩、同級生、後輩の皆様とも概ねうまくいっていますし、アルバイトで計算数学の TA とシステム相談員の仕事をした時も協力して業務を遂行してきた実績があります。

しかし、私自身、人間関係についてうまくいかないことも、昔からずっと感じていました。高度なヒエラルキーのある場合、偉い先生や、若くても下をいびるタイプとは、うまくいかないと感じることがありました。またアルバイトでシステム相談員をしていても、学生の大半は丁寧な態度で質問をしてきたのですが、中には「お前はアルバイトだろ」のような見下した態度で質問してくるケースもございました。こういう場合に、私は大抵うまくかわすことができません。大抵の場合、向こうは、怒り出します。

私は日本の伝統的なビジネスの仕方がわからないものですが、上記の経験を踏まえますと、やはりビジネスマナーを求められる仕事や、営業が必要な仕事は、私がやるべきではないと思います。もっと適性のある人を雇い、その人にやらせるべきかと思います。

また、私は過去に合計 3 回「新卒採用」の経験がございますが、日本の伝統的な企業ですと、どんなにエンジニアさんが時代についていく考えの持ち主でも、例えば役員面接のレベルになると大抵険悪な雰囲気に陥ります。ですから、私を雇うのでしたら、選考の仕方についても事前に考えておく必要があります。

臨床心理士である先生のアドバイスによると「テストの結果、つまり、人間の先天的な能力は、矯正ではできないわけではないけれども、効果は非常に限定的である。であるから矯正するということは事実上できない。そうではなく、欠点が目立たない環境で働き、長所を発揮して生きていくとよろしい」とのことでした。私もこれと同意見です。