萌え絵と女性作家 (1)

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前文

この記事は長いので 3 つに分けることにした。

ここ 1 ヶ月くらい、萌え絵を社会学(?)の視点から語ることが流行っていたようだ。その中には、もしかすると大変有意義な考察もその中にはあったのかもしれないが、私が目にしてきた批判的議論の全ては大変お粗末な内容であった。

お粗末とは、つまり以下のようなことである:事実でない、しかも私でも知っているような「常識」に照らし合わせて事実でないと容易にわかることを論拠にしている。事実でないことを根拠にしているならば、その上にどれだけの学位を取った人がどれだけ蘊蓄を並べた立てたところで、それは砂上の楼閣であり、間違いである。

今から書く内容を、本名を出して語るのは、内容的に極めて勇気のいることなのだが、事実の確認をするという意味ではどこかに公開されていた方がいいと思うので、ここに書くことにする。以下の点はご容赦いただきたい。

  • 以下で書く内容は、その気になって調べれば簡単に事実確認ができる内容である。だから私のオリジナルの議論というものはない。証拠が必要ならば、各自調べて欲しい。
  • 私は今回お粗末な議論をした学者(?)と言葉を交わす時間ももったいないと思うので、具体的に名前を挙げて批判をしたりはしない。そういうものにリンクを貼ってしまうと、広告収益や知名度上昇に加担することになるので、リンクも貼らない。

バッシング内容 (その 1)

きっかけはキズナアイ

一連の騒動は、 NHK が今年のノーベル賞の解説役として、キズナアイを起用したことがきっかけになっていたように思う。

まず、この解説の内容自体は妥当であると思われる。実際 2018 年にノーベル医学・生理学賞を受賞した本庶佑・京都大学特別教授は、

日本人で3人、免疫研究者でノーベル賞を取るかもしれない人がいるんで、順番に説明しようかなと思います。

まず1人目が、ちょっとお名前も難しいんですけど、本庶佑(ほんじょたすく)先生という研究者。

と解説されていることからも、妥当であると言える。

しかし、ここでキズナアイが出てきたことに難癖をつける弁護士・学者・その他よくわからない肩書きの人たちが出てきた。その人たちの議論について、以下どれほどずさんであったのか、書き留めて置きたいと思う。

キズナアイが性的と思うのは主観

私は NHK に掲載されているキズナアイの姿が性的だなんて少しも思えないのだが、そのような論理を展開する人がまずいるので、検証していきたい。

2 次元絵が健全か否かは Microsoft Azure Computer Vision API で確かめることができる。もちろん一般論として、 AI は万能ではない。しかし萌え絵の racy, adult 判定に関しては Computer Vision API に妥当な精度があることは確認されよう。例えば私の開発した健全な sunaemonRTで実際に ReTweet された絵を見てほしい。漏れはあるものの、客観的な判断を与えるという意味においては、大いに参考になるだろう。

今回は https://www3.nhk.or.jp/news/special/nobelprize2018/images/maruwakari_mv.png の絵を判定することにした。結果は以下の通り(2018/11/02 現在)。

成人向けコンテンツ  false
成人スコア  0.0256697983
わいせつ性  false
わいせつスコア  0.0390041433

この数値は極めて低く、 18 禁でないどころか、わいせつな要素は全くないと言っているに等しい。

結論としては、 NHK のサイトに掲載されたキズナアイの絵を性的であると判定する際、各人の主観以外に根拠を示すのは極めて難しいだろう。

好きでないなら見なければいい

それでも、もちろん人には好き嫌いがある。キズナアイのキャラクターが嫌だ、キズナアイの服装が嫌だ、キズナアイの受け答えが嫌だというならば、別に見なければいいだけの話だろう。ここは刑務所でも警察でもない。誰も頼んで、あなたに見て欲しいと言っていないのである。見るか見ないかは自分で決めることができる。キズナアイが嫌ならこの特集を見なければよろしい。

逆の立場でいくと、私は人を馬鹿にするいじめを助長するようなバラエティ番組は好きではない。例えば値段を一番外した人に食事の会計を全てさせるような番組は単なる悪趣味ないじめじゃんとしか思えないので嫌である。ただし、別にそれは私が見なければいいだけであって、それを見て楽しんでいる人を非難したりはしないし、放送するのは構わないと思っている。

企画に女性蔑視の要素はない

これについては以下のツイートで終わる。

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