高校教諭の底辺 (2)

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私の通っていた高校 (2)

どうやって勉強をするか

東大に受かるために、学校の教育が使えないのだから、必死に自分で勉強するしかない。これが解答である。

しかし高校の教諭もそれは察知しているので、それを阻止するために各教科大量の宿題が出る。宿題といってもお手製のものではない。業者から問題集を買って、その問題集をやらせる。別に授業と連動しているわけではない。なんでもいいのである。学校の勉強以外をさせないために、宿題を出す。

私は河合塾で浪人生活をしたのではっきりわかるが、あの宿題の量は常軌を逸していた。予備校の本科生の教材の量の数倍はあった。真面目な生徒だと、それをやるために深夜までやるが、それでも間に合わないので一部は答えを写すだけだった。 大事なことは、学力をつけることではなく、学校以外の勉強をさせないためなのだから、答えを写させるだけで目的達成 というわけである。

それでも自分の勉強をすると、猛烈な反発を食らうことになる。特に、授業中に入試問題の解き方の勉強していると怒られる。

教諭の息子は学校の勉強をしなくても許される

こういう環境では、高校の先生の息子が非常に有利であった。

実際、私の 1 学年上で東大に現役合格した生徒は、その高校教諭の息子であったが、学校の勉強を放棄していたらしい。授業を聞かず、問題集を広げ、勉強をしていた。

権力のある教諭の息子が、学校を見限って自分で勉強して東大や京大に現役合格するという例はあの学校では複数ある。別にその 1 年に限らない。「権力ある先生の息子」であると、他の教諭も文句は言えないので、自分の勉強ができるという仕組みである。私はしがない警察官の息子だったので徹底的に邪魔され袋叩きにされた。

このことは重要な示唆を与えている。一つは、 教諭自身、高校の授業では東大に受からないことを実は自覚している ということである。毎年たくさんの生徒が不合格になっているのだからわからんわけがない。もう一つは、 他の生徒を犠牲にしてでも、自分の息子だけには大学に受かって幸せになってほしい というエゴである。

人間の汚いところを間近で見せてくれるのは貴重な体験であったが、普通の 18 歳の生徒に見せて欲しいことではなかった。

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