就職の機会を逃すと

更新日時:

最近、周りの後輩の人が、就職できずに大学院に残るということをしている気がする。 その人達は、少なからず私の影響を受けているのではないかと心配になる。 私は、大学院という場所に一定の見限りをつけている。 ゆえに、できれば民間企業に就職したいと思っている。 しかし、就職ができずに今もずっと大学院にいる。

この手の記事は、そのへんにもよくある「博士課程行くと不幸せになるよ」系の記事だと思うけど、 なかなか自分とドンピシャだなと思うものがないので、やはり私も書くことにする。

博士課程に進学して

立場上書けないことが多いけど、具体例は省きつつ、 少しオブラートに包みながら言いたいことを書く。

大学院時代は、とにかく、がっかりする気持ちを押さえながら過ごしている。 自分よりも優秀な人達の多くが、博士課程をやめるか、博士取った後就職していく。 自分の実力をごまかしたり、盛り付けたりする人が、よく評価されていく。

私は「自分よりも優秀な人達をたくさん見たい」と思っていたのだが、 博士課程では、これを少しも達成できなくなってしまった。

この人は勤勉だしよく研究しているなという人は、辺境の地に飛ばされる。 この人は先生の言うとおり下請けをやっているだけだなという人は、次々と予算を獲得していく。 そうしてそれが「実績」になっていく。

他の分野だと、少し頭足りなくても、人間関係が良い人が要職につくのが大事かもしれない。 しかし、数学は頭の良さが資本なのだから、彼らが次世代の大学教員になると思うとぞっとする。 私のようなレベルでもがっかりするのだから、私よりも優秀な人達が耐えられないのは察せられる。 反対に、「博士課程でのわかりやすい成功」を求める人達は、 私のような存在がさぞ不快なのもわかる。 なかなかそういう人たちと友達になれないのは、残念だと思うけども、仕方ないのかもしれない。

プログラミングは実力が出るものの

一応私は、AI 作成部門では、国内大会優勝、国際大会入賞という実績はある。 私は投資で言うところの「逆張り」「バリュー投資」であって、 分析をし、大衆を刺すような戦略をもって勝利することが多い。

しかしそんな「逆張り」の能力は プログラミングと本来関係がないものだろう。私も自覚がある。 一般企業が求めるプログラミングとは、 いかに早く仕様通りのプロダクトを完成させるかということであり、 そのスピードが全く無い私は取り合ってもらえない。

どちらかというと早く解くコンテストのほうが就職には有利だと思う。 早く解くコンテストでは、私より成績がいい人は、日本国内に限定しても、百人単位でいる。 強い人がほしいなら、その人達を雇えばいい。私には用はなかろう。

参考までに、上記の入賞については、うちの研究科では

  • すぐに形になるものには意味はない。
  • 今からコンピュータに転向したって、どうせ大したことはできないよ。
  • 数学に集中しなさい。

と「評価」されたことは書き留めておこう(あえて「誰から」とは言わない)。

博士 = 3 浪した修士 + 嫉妬の対象

修士課程の頃は、書類選考は全部通過した。 しかし、博士課程に進学した後は、書類選考で通ったことは今のところ一度もない。 それほどまでに難しい。

私は数理科学研究科主催の就職イベントに毎年出席しているが、 その際、一部上場企業の方から、以下のことをはっきりと言われた。

  • 博士卒は、修士と変わらない。
  • できれば博士課程は中退してすぐにでも来たほうがいい。
  • 年齢が高いと不利になるからだ。

私に興味を持って下さるというだけでも非常に魅力的だった。 しかし、「ここまでいうということは、 私よりも、修士了の人がほしいのだろうな」とは感じてしまった。

何が自分にとっての幸せか

アドバイスとしては、 博士課程に進学するということで、何をメリットとして享受できるかということを 予め計算しておくべきだと思う。

良い例

  • 先生にご奉仕して、内外の先生に認知していただき、自分の地位を高めよう。
  • 将来就職先で不本意な立場に置かれてもいいから、3 浪して研究しよう。

悪い例

  • 優秀な人に会いたい。 (東大だと達成可能だが、せいぜい修士課程までです)
  • よい研究成果を出して、投稿雑誌に載せよう。 (だれも評価してくれません)
  • プログラミングをがんばろう。 (あまり評価してくれません)

なぜ「よい研究成果を出して、投稿雑誌に載せよう」は評価されないのかは、今は書けない。 数学の業界と縁を切ってからなら書けるかもしれない。

後輩の方は、私よりもずっと計算機に強い人だったり、 経営に向いていそうな人だったりする。 こんな場所で、人生を無駄にしてほしくないと思う。 後輩の方は、私と違って世界から求められると思う。

コメントする