2016 年度 計算数学 II TA の記録 その 1

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記憶が正確なうちに、計算数学 II の TA の記録を残す。 時系列順にまとめたほうが私は書きやすいのでそうする。

長くなりそうなので、いくつかにわける。

受講生と TA のアサイン

結論を言うと、理学部数学科 3 年の S さんがアサインされた。 彼は Ruby の超初心者で、 Ruby の入門を果たしたいとのことだった。

最初私は適任でないなと思った。 初心者に優しく教えられる自信がなかったからだ。

もちろん、初心者に不快になるような言動はしない。 例えば「こんなのもできないの?」というのは言われた人ががっかりするだけで、 何も精算的ではない。生まれた瞬間からプログラムが書けた人はいないのだから、 どこかで通る道である。目の前にしたことがとても簡単な問題であったとしても、 自分がそれをできなかった頃を思い出せば、心のこもった発言になるはずだ(と自負している)。

では心配したのは何だったのか。 それは、私の端的で無機質な指摘が、冷たく響くことを心配したからだ。 普段通り話すと、情報伝達の効率を求め、重要な言葉が先に出てきてしまう。これがよくない。 優秀な人と一緒に仕事をするとなると、この心配しなくて良い。 むしろ、効率の良い言葉を交わせないと、うまくコミュニケーション取れないかもしれない。 しかし、一般的には、人と仕事をする際には、配慮した言い方をする必要がある。 人を傷つけないように、オブラートに包んで、その言葉を消化するのを待つ。 その技術が欠けている。 つまるところ「日本語」をうまくしゃべれないのである。

その点、今回は大変幸運だった。 TA として後藤さんがついてくれたからである。

後藤さんとは以前相談員の仕事をしていた。 後藤さんは応対が丁寧で、どのような質問者もうまく捌いていた。 適当にやり過ごしていたわけでは決して無く、内容に妥協はなかった。 振り返ってみると、私は質問者の応対も下手である(よく怒らせていた)どころか、 外の相談員とも激しく意見を対立させることも多かった。 であるから、後藤さんのこのような能力は大変貴重であると思っていた。

これを踏まえ、以下の戦略を立てた。

  • 私の拙い「日本語」を、後藤さんが適宜「翻訳」しつつ、受講生とコミュニケーションをとる。

この戦略ならば、きっとうまくいくだろうと思った。

そして実際、うまくいった。私はストレスを貯めずに指導できたし、 受講生とは最後まで良い関係を保てたと思う。

この書き方だと、後藤さんが中間管理職のようで、 面倒な役を押し付けられただけようにみえるかもしれない。 しかし彼は実習時間で Ruby の基礎を受講生と復習しつつ、 Slack の bot を作った。 後藤さんの方にもメリットはあったようで、一応ほっとしている。

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